保育所の子供の病気Q&A
保育所に通う子は、ずっとお家にいる子に比べ、病気にかかってばかりです。
働くお母様にとっては頭の痛い話です。
さまざまな病気があり、むずかしい対応をせまられます。
楽な対策はありませんが、適切な対応方法はあると思います。
このコーナーでご紹介するQ&Aが、参考になればと思います。
Q1 かぜをひいてばかり うちの子だけ特別なのでしょうか?
A1
赤ちゃんの免疫力の低下についてのお話
生まれたばかりの赤ちゃんは、胎盤や母乳からお母さんの免疫物質をゆずり受けます。
この免疫物質のおかげで、生後6ヶ月くらいまでは、お母さんがかからないかぜには強いのです。(ある種の細菌感染には弱いので注意)
この免疫物質は生後6ヶ月を過ぎると減少しますが、赤ちゃん自身の免疫が発達し始めるのは1歳を過ぎてからです。
つまり、6ヶ月から1才半では免疫力は一生で最も低下しています。
この時期にはかぜをひきやすく、またかぜが重症化しやすい年齢になっています。
うちの子だけではなく、どの子もだいたい同じです。
Q2 保育園に入ってから熱を出してお休みばかり うちの子はおかしくないですか?
A2
発熱の原因のほとんどはウイルスや細菌による感染症です。
人はかかったことのない感染症の免疫は持っていないため、初めて接触のあったかぜにはかかってしまう可能性が高いのです。
また6ヶ月から1才半の赤ちゃんは一生で最も免疫力が低下しています。
ずっとおうちにいる子は感染のチャンスがないため、めったにかぜをひきませんが、保育園など集団生活をしている子は感染のチャンスだらけというわけです。
集団生活での感染症は、ある程度覚悟が必要です。
全部が重症なわけではないので、軽症なものに振り回されませんように。
重症なケースは、時間に都合をつけ、十分な注意や対応をしてあげてください。
かぜや発熱に対し正しい知識で、対処しましょう。
→赤ちゃんの発熱に関するQ&A・病気別Q&A
Q3 いろいろな感染症 いつから登園できる?
A3
みずぼうそう | 水疱がすべてかさぶたになってから。発症後約1週間で登園可能。 |
おたふくかぜ | 耳の下、あごの下の腫れがひいてから。発症後1週間から2週間で登園可能。 |
インフルエンザ | 解熱後2日から3日して登園可能。解熱直後はまだうつります。 |
手足口病 | 2週間から4週間感染源になりますが、重い病気でないため解熱して元気になったら登園可能。 |
ヘルパンギーナ | 2週間から4週間感染源になりますが、重い病気でないため解熱して元気になったら登園可能。 |
りんご病 | ほほや手足の紅班が出て気づきますが、この時点ではすでにほとんどうつりません。元気なら登園可能。 |
プール熱 | 熱、目の充血などがおさまって2日経過後 |
突発性発疹 | 解熱後に発疹が出て気づきますが、診断がつけば早々に登園可能。子供どうしのうつし合いはあまりないと考えられています。 |
麻疹 | 発疹出現後4~5日、解熱後3日以上。 |
風疹 | 発疹出現後5~7日、発疹が消えたら登園可能。 |
溶連菌感染症 | 抗生剤を飲み始めると2~3日ですっかり元気になり、人にもうつらなくなります。 |
Q4 いろいろな感染症 うつるといつ発症する?
各疾患の潜伏期間(接触があってから発症するまで)。
A4
みずぼうそう | 水疱がすべてかさぶたになってから。発症後約1週間で登園可能。 |
おたふくかぜ | 耳の下、あごの下の腫れがひいてから。発症後1週間から2週間で登園可能。 |
インフルエンザ | 解熱後2日から3日して登園可能。解熱直後はまだうつります。 |
手足口病 | 2週間から4週間感染源になりますが、重い病気でないため解熱して元気になったら登園可能。 |
ヘルパンギーナ | 2週間から4週間感染源になりますが、重い病気でないため解熱して元気になったら登園可能。 |
りんご病 | ほほや手足の紅班が出て気づきますが、この時点ではすでにほとんどうつりません。元気なら登園可能。 |
プール熱 | 熱、目の充血などがおさまって2日経過後 |
突発性発疹 | 解熱後に発疹が出て気づきますが、診断がつけば早々に登園可能。子供どうしのうつし合いはあまりないと考えられています。 |
麻疹 | 発疹出現後4~5日、解熱後3日以上。 |
風疹 | 発疹出現後5~7日、発疹が消えたら登園可能。 |
溶連菌感染症 | 抗生剤を飲み始めると2~3日ですっかり元気になり、人にもうつらなくなります。 |
Q5 朝は熱が下がっているのに夕方から上がる熱・ 解熱剤の影響
A5
発熱のため夜中に解熱剤を使うと、朝には平熱になっていることあります。
翌日、保育園にあずけると、午後からまた熱が出て呼び出されてしまうことがしばしばです。
解熱剤は病気のもとは治すことはできませし、解熱=病気が治った わけではありません。
また、熱が上がり下がりして、何日か続くタイプの病気もあります。
薬で熱を下げて安心してしまったり、まだ治ったかわからないうちに人にまかせたりすると、重症化を見逃すことがあります。
自分の考えでは、夜になっても熱が出なくなり、次の日の朝も元気なことを確認して登園することが望ましいのですが・・・
(しかたがない事情はわかりますが・・・)
Q6 予防接種について 麻疹風疹(MR)・みずぼうそう・おたふくかぜ・インフルエンザ
A6
6ヶ月から1才半の赤ちゃんは一生で最も免疫力が低下していますし、保育園など集団生活をしているお子さまは感染のチャンスだらけです。
かかると、重症化したり、必ず長くお休みしなければならない病気がいくつかあります。
麻疹は感染力が非常に強く、命にもかかわる重症な病気で、1週間はお休み。
みずぼうそうは重症でないものの、感染力が非常に強く、1週間はお休み。
おたふくかぜはしばしば髄膜炎をおこし、1週間から2週間はお休み。
インフルエンザは感染力が非常に強く、特効薬はあるものの少なくとも4、5日はお休み。
ワクチンで防げるものはできる限り防ぎたいものです。