3.おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)
Q1 おたふくかぜってどんな病気?
A1
おたふくかぜはウイルス性のかぜの一種です。(ムンプスウイルス)
唾液の飛まつ感染で広まり感染力は比較的強く、集団生活の中で広がります。
まわりにうつす人がいたことが、診断のために重要です。
耳のすぐ下や、あごの下がはれ、痛みや発熱をともないます。
1~2週間で治癒しますが、はれが残る間は人にうつります。
Q2 人から、おたふくかぜは軽くすむことがあるので、かかっちゃえばと言われたのですが・・・・
A2
確かに軽症ですみ、ほとんどわからないケースもありますが、実は髄膜炎を合併することが多く、いやな病気のひとつです。
5日以上続く発熱、強い頭痛と吐気、強い腹痛と吐気、こうがんの痛みは、重症なパターンです。
おたふくかぜには治療薬がありませんので、あまくみて痛い思いをした人は結構多いようです。
Q3 お兄ちゃんがおたふくかぜと診断を受けました。弟にもうつりますか?
A3
飛まつ感染で広まり感染力は比較的強く、家庭や集団生活の中でうつります。
症状が出るのは接触があってから2~3週間後です。
弟に症状が出れば、兄の診断が決定的になります。
Q4 おたふくかぜと診断されましたが、右側しかはれませんでした。いつか左側もおたふくにかかりますか?
A4
両側がはれる人が多いのですが、片方だけとか、あごの下だけがはれて終わる人もあります。
いずれも免疫はしっかりつくので、2度とかからないはずです。
Q5 おたふくかぜは大人がかかると重くなると聞きました。父親がかかっていない場合どうすればよいですか?
A5
大人や10才以上のお子さんで重症化することが知られています。
子供に予防接種して、子供でブロックするのが実用的ですが、余裕があればご家族の予防接種もおすすめです。
ただし、軽くかかった人は覚えていないことがあり、血液検査にて免疫を持っているか確認してみるのも良いでしょう。
Q6 予防接種は自費ですが、受けたほうがよいのですか。
A6
おたふくかぜには治療薬がなく、髄膜炎を合併することが多く、できることなら、ワクチンで予防したい病気のひとつです。
先進国ではワクチンで予防が常識です。
日本では以前MMRワクチン(麻疹・おたふく・風疹混合ワクチン)がありましたが、おたふくの部分で副反応が多発したため、それきり中止のままです。
現在のおたふくワクチンは改良され、安全性は確保されています。
Q7 熱耳の下の痛みがありましたがあまりはれず、おたふくかはっきりしませんでした。どう考えればよいのですか?
A7
おたふくかぜは重症例に注意が必要ですが、一方で軽症例が多いのも事実で、診断が困難なケースもしばしばあります。
兄弟、姉妹でのうつしあいがあれば診断はほぼ決定的です。
予防接種の予定のないお子さまは、かかってしまったと考えるのもひとつです。
予防接種を希望される方は、まず血液検査で抗体のないことを確認するのが基本ですが、くわしくは医師にご相談ください。