わこうキッズ えきまえこどもクリニックは、埼玉県和光市にある小児科専門クリニックです。

子供の病気Q&A(病気知識)

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7.はしか(麻疹)

 

はしか

 

Q1 子供が熱を出しました。はしかでしょうか?発疹が出ました。はしかですか?

A1 
 
はしか(麻疹)はウイルス性のかぜの一種で、とても重症感の強い感染症です。
発病初期は熱や咳を認めますが、他のかぜとの区別は困難です。
発熱3日後くらいに一時解熱し、再発熱時に発疹が出現してはしかと気づきます。
もとを治す薬はなく、1週間くらいかかってやっと自然治癒します。
赤ちゃんはしばしば重症化し、脳炎や肺炎を合併し、死亡するケースもまれではありません。
保育園や集団生活での接触の有無が、早期診断の助けになります。
治療薬はありませんが、感染の拡大を防ぐためにも診断は大切です。

Q2 はしかが流行していると聞きました。
マスコミでよく取り上げられますが、はしかは怖い病気なのですか? 

A2
 
はしかは、かぜの中の王様で、とても重い感染症です。
赤ちゃんはしばしば重症化し、脳炎や肺炎を合併し、死亡するケースもまれではありません。
ワクチンを接種していない発展途上国では、はしかによる年間の死亡者数は、現在でも何万人にものぼると報告されています。
(日本のはしかの流行状況は先進国としてはお粗末で、欧米などからすると、はしかの輸出国と非難されていますが・・・)
早期診断がむずかしく、治療薬がないため、ワクチンによる予防が最も重要です。
お子様が1才になったら、早めにMRワクチン(麻疹・風疹ワクチン)を接種しましょう。

Q3 病院の待合室で、はしかのお子さんと接触がありました。うつりますか?

A3
 
染力が非常に強く、飛まつ感染(くしゃみ、咳で飛び散る)で広まります。
エレベーターに乗り合わせても、うつると言われています。
伝染可能な期間は、発病1~2日前から発疹出現後4~5日。
潜伏期間(接触があってから発病するまで)はおよそ9~11日。
予防接種していない人が流行を作り、1歳前後の赤ちゃんがとばっちりを受けます。
ウイルス性のかぜのため、治療薬がありません。
予防接種がとても大切な病気です。現在はMRワクチンです。

Q4  はしかが流行していると聞きました。
麻疹のワクチンは接種しているのですが、うつらないか心配です。

A4
 
基本的には、ワクチンを接種して数年間は十分な効果がを発揮し、簡単にはうつりません。
ワクチン接種している人は、はしかの患者さんと接触をすると、免疫が働き発病を防ぎます。
この時、同時に免疫の力が強まり、はしかの患者さんに時々接触していれば、免疫が長持ちします。
しかしながら、長年、接触する機会がないと、免疫は少しずつ薄れるため、感染する可能性が出てきます。
ワクチンを接種したにもかかわらず、はしかになる中高生や成人がいるのは、このためと考えられます。
もちろん流行は、ワクチン未接種の人たちが作り、他の人がとばっちりを受けると考えられていますが・・・。
近年このことが問題視され、平成18年度よりMRワクチン(麻疹・風疹ワクチン)の追加接種が始まりました。
2度接種することで免疫力は格段に高まり、はしかの撲滅も夢ではなくなるでしょう。