赤ちゃん学級Q&A(和光市保健センター)
その1 和光市保健センター赤ちゃん学級講義資料
Q1 7ヶ月の赤ちゃんです。39℃の高熱が出ました。
頭がおかしくならないか心配です。(多い質問)
A1
熱だけで頭がおかしくなることはありません。
発熱は防御反応の1つで、かぜを治すために必要なものと考えられています。
熱が高いだけならこわくありません。
心配なタイプは、脳炎、髄膜炎のタイプ。
嘔吐を繰り返す、うとうとして意識がおかしい、タイプです。
Q2 夜間に39℃の高熱が出ました。救急病院を受診すべきですか?
(多い質問)
A2
熱だけで、わりと元気が良い場合は、急がなくても大丈夫。
水分をこまめに取らせ、脇の下などを冷やし、一晩様子を見て、翌日にかかりつけの病院を受診しましょう。
救急で受診が必要なケ-ス、治療を急ぐケースは、脳炎、髄膜炎のタイプです。
Q3 熱があるときは、温めた方がよいですか?冷やした方がよいですか?
(対処法)
A3
温めると熱がこもって体力を消耗します。温めすぎないように。
悪寒でガタガタふるえているときは例外。
(意識がしっかりしていれば悪寒。意識がなければひきつけ。)
Q4 きのうから熱があり食事をとってくれません。食べなくても大丈夫ですか?
(対処法)
A4
熱が出ると、食事が取れないことがしばしばあります。
でも、水分が取れていれば、あわてなくても大丈夫。
逆に水分が取れないと、余裕がなくなります。
Q5 元気は良いのですが38.5℃あります。
解熱剤で熱を下げたほうが良いですか?(対処法)
A5
必ずしもそうではありません。
解熱剤では病気のもとは治りません。
解熱剤はつらそうな時、ぐずぐずして眠れない時などに用い、一時をしのぐ道具です。
水分や睡眠が取れるようであれば不要です。
冷却シートは、おでこより脇の下が効果的です。
Q6 7ヶ月の赤ちゃんです。熱が37.2℃あります。発熱ですか?平熱ですか?
A6
赤ちゃんの平熱は高めで37℃前後。環境の温度に左右されます。
他に症状がなければ平熱、症状があるなら微熱と考えます。
37.5℃以上は発熱と考えます。
元気なときに平熱を確認しておきます。
デジタル体温計は、37℃代の熱が不正確なことがあり注意が必要です。
Q7 保育所にあずけていますが、よく熱を出します。うちの子だけおかしのでしょうか?
A7
集団生活では、かぜはうつるもの。
1歳前後のお子さんは免疫力が低下しており、初めて接触するかぜはよくうつります。
ひととおりかぜをひいて、免疫が発達します。重症でなければよしと考えます。
Q8 40℃あります。ひきつけをおこしたらどうすれば良いか心配です。
A8
頻度は100人に5~6人くらいと比較的ポピュラーです。
ほとんどの場合5分以内に落ち着き、必ずしも救急車ではありません。
舌はかまないので、口に物を入れると逆に危険です。
嘔いた物が口の中にあれば取り除き、吸い込んで呼吸を止めないよう注意します。
落ち着いたら病院を受診して下さい。
Q9 熱性けいれんをおこしました。後遺症が残りますか?
A9
熱性けいれんでは後遺症のことはあまり心配いりません。
脳炎、髄膜炎でひきつけた場合は別です。
Q10 発疹が出ました。はしかですか?
マスコミでよく取り上げられますが、はしかは怖い病気なのですか?
A10
はしかは、かぜの中の王様です。
発病初期は熱と咳を認めますが、他のかぜと区別がむずかしく、2~3日後に発疹が出現してはしかと気づきます。
赤ちゃんはしばしば重症化し、脳炎や肺炎を合併して死亡することがあります。
予防接種していない人が流行を作り、1歳未満の赤ちゃんがとばっちりを受けます。
治療薬がないので、予防がとても大切な病気です。
Q11 初めて熱が出ました。突発性発疹ですか?
発疹が出ました。突発性発疹ですか?
A11
突発性発疹はウイルス性のかぜの一種です。
初めての発熱は他の病気のこともあり、必ずしも突発性発疹とは限りません。
特徴は熱が下がってから発疹が出て、その後は熱が出ないことです。
治療薬はありませんが、はしかのような重症なケースはまれです。
Q12 発疹が出ました。水ぼうそうが心配です。
A12
水ぼうそうはウイルス性のかぜの一種です。
特徴は、つぶれやすい水ほうで、かゆみが強く、どんどんふえます。
子供は軽く、大人は重症になります。
1週間ほどで自然に治癒しますが、軽症化させるお薬があります。
Q13 水ぼうそうが治ったばかりの子と接触がありました。うつりますか?
A13
水疱が全部かさぶたになっていればうつりません。
Q14 きのう一緒に遊んだ子が、今日水ぼうそうと診断されました。うつりますか?
A14
うつる可能性は大。
症状が出るのは2~3週間後ですが、発病の2~3日前までは他の人にはうつりません。
Q15 熱と発疹が出て、風疹かもしれないと言われました。
予防接種はしなくてもよいですか?
A15
似ている病気が多く、検査をしなければ正確な診断がしにくい病気です。
診断が確実でなければ、接種したほうがおすすめです。
特に女の子は大切。(先天性風疹症候群)
Q16 下痢したときの脱水が心配です。どのようにして防ぎますか?
A16
1日に10回ちかい多量の水様便が出て、尿が出ない、口の中がカラカラに乾く、うとうとして元気がないなどは、脱水が心配なタイプです。
防ぐためのポイントは水分の与え方で、少量ずつ回数を多くして与えます。
赤ちゃん用のイオン飲料がおすすめです。
Q17 下痢しているときは何を食べさせれば良いですか?
A17
下痢の治療の基本は、お薬よりも、おなかが回復してくるのを待つことです。
おなかに負担がかからないような食事を与えることが大切です。
消化の良いものを量を少なめにして与えます。
おかゆはおすすめで、ミルクだけにするのは、逆効果です。
Q18 今朝から下痢しています。病院を受診したほうが良いのはどのような場合ですか?
A18
脱水をおこしかけている場合、発熱、嘔吐、激しい腹痛、血便をともなう場合は、早めに受診します。
これらの症状がなく、機嫌がよく、水分が取れている場合は、少し様子を見ます。
判断がつかず心配な場合は、病院を受診して便を見せましょう。
Q19 元気は良いのですが一週間も下痢が続いています。
病院を受診するほうが良いですか?
A19
赤ちゃんは下痢になると、なかなか治らないことがあります。(乳糖不耐症)
このタイプは脱水をおこさず、重症化することはまれですが、病院で診断や指導を受けることも大切です。
強い腹痛(赤ちゃんの場合は強く泣く)が短時間に出たり消えたりし、やがてイチゴゼリー状の血便を認めます。半日から1日のうちに診断・治療が必要で、おくれると腹膜炎になります。
日本小児科学会ホームページ http://kodomo-qq.jp/
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