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赤ちゃん学級Q&A

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赤ちゃん学級Q&A(和光市保健センター)

その26 平成24年12月5日編

Q1 今、6カ月ですが、インフルエンザの予防接種はしても良いのですか?(平成24年12月5日)

Q2 インフルエンザの予防接種は受けたほうが良いのか。(平成24年12月5日)

A1・2
 
ワクチン接種はインフルエンザ予防の基本です。
しかしながら、1才未満のお子さんは、接種にあたり検討してほしいことが何点かあります。
 
一般にインフルエンザワクチンの効果は、子供は大人に比べ低いとされています。
1才未満ではさらに効果が低くなるとされています。
平成23年度から、乳幼児ではワクチン接種量が増えましたが、効果に関するデータはまだ出ていないかもしれません。
効果が全くないとは思いませんが、自費で2回接種ですので、検討材料となります。
卵を利用して作るワクチンですので、卵アレルギーのあるお子さんは注意が必要となります。
卵アレルギーは6カ月ではまだわかっていないことが多いはずで、この点に注意して接種することが必要です。
インフルエンザは接触がなければうつりません。
お父さんや兄弟が家に持ち込まないようにワクチン接種しておくほうが、大切かもしれません。
1月末から2月の流行期には、集団を避け、むやみにうつる所へ行かないことも大切です。
お母さんが流行期にたおれてしまわぬように予防しておくことも大切です。
赤ちゃんに接種しなくても、予防法は他にもあるのです。

Q3 親が予防接種(風疹等)しても、子どもにうつったり、母乳に出たりしませんか?(平成24年12月5日)

A3
 
ワクチンを接種した人から他の人に病気がうつることはありません。
また、母親が接種しても、母乳から赤ちゃんにうつったり、影響が出る事は、まずありません。
 
麻疹、風疹、おたふく、水ぼうそうなどの生ワクチンは、わざと病気にかからせて免疫をつけます。
そのため、1週間から3週間の間に、それらの病気の症状が出る事があります。
頻度は高くなく、症状は軽症で、これまでに人にうつったという報告はありません。
もちろん母乳からうつったという報告もありませんので、ご安心ください。
風疹は、妊娠中に免疫があるか抗体検査をします。
免疫がない、または弱い妊婦さんは、次回の妊娠前にワクチン接種がすすめられます。
先天性風疹症候群を防ぐためです。
麻疹やおたふくかぜ、水ぼうそうも、過去にかかっていない人が妊娠中にかかると流産などトラブルが発生します。
また、大人がかかると重症化するので、免疫のない大人もワクチン接種がすすめられています。

Q4  B型肝炎の予防接種を受けていません。
今さらですが、接種すべきでしょうか。(平成24年12月5日)

A4
 
昨年まで、日本ではB型肝炎ワクチンのことはあまり話題になっていませんでした。
それまでは、医療従事者や、肝炎患者のいる家族、肝炎の母から出産したお子さんで、ワクチンが利用されるにすぎませんでした。
昨年、日本小児科学会がワクチンの接種スケジュールを公表しました。
これはアメリカなどに準じた理想のスケジュールなのですが、接種年齢の関係で一番上段にB型肝炎ワクチンがのってしまいました。
まるで一番重要なワクチンと錯覚したり、この年齢で接種しなければならないと感じたご家族がたくさんいるようです。
接種は理想ですが、現実的には優先順位は他のワクチンに比べ高いとは思えません。
自費ですし、接種年齢が遅れても接種は可能です。
日本のワクチン事情が改善され、スケジュールのように全部のワクチンが公平に接種できる日が来ることが望まれますが、
まだ少し時間が必要かと思われます。

Q5  今からでも子宮頸癌ワクチンは接種したほうが良いですか?(平成24年12月5日)

A5
 
性行前の年齢で接種するのが、重要で効果的です。
そのため対象は中学生くらいとなります。
しかしながら、子宮頸癌は30代、40代の女性が注意すべき病気です。
この年齢の女性が接種しても間に合うケースがあると言われています。
ワクチンと癌検診のいずれもが重要です。

Q6  熱、ぐったりがなければ心配ないか。(平成24年12月5日)

A6
 
熱の他に重い症状がない場合、まず言えることは、その時点では緊急性がないということです。
しかし、時間がたつと症状が変化してくる場合もあります。
その後が絶対大丈夫といっているわけではありませんので、経過をよく観察してください。

Q7 熱性けいれんではなかった場合も、ひきつけたら5分待っても大丈夫なのでしょうか?(平成24年12月5日)

A7
 
熱性けいれんでなければ、時間を待たずに救急となります。
ただし、熱性けいれんか、他の原因によるけいれんかの区別は難しいと思われます。
顔色が青くなる、黒くなる場合は、呼吸ができていない可能性があり、5分待たずに救急車を呼びます。
熱性けいれんか他のタイプか、判断の目安を示しますので、参考にしてください。
 
①典型的な熱性けいれんで、けいれんが終わって、きちんと意識の覚醒が確認できたケースは、あまり怖くありません。
発病の年令6ヶ月から6才(6-6)
発熱に伴う
ひきつけ前は比較的元気で、突然ひきつけをおこす
持続時間が15分以内、多くは2~3分でとまる
またすぐにひきつける、よく吐く、ぐったりしてくる、意識レベルが悪くなる場合は
必ず受診してください。
②重症のサイン=熱性けいれん以外
発病が6ヶ月~6才(6-6)から外れている
無熱性
ひきつけ前から不調(よく吐く、ぐったり、意識レベルが悪い)
持続時間が15分以上続いている
止まった後も意識の覚醒が悪い
1日に複数回
左右非対称
大泉門膨隆

Q8 鼻水が2週間ほど続いていますが、自然治癒で治すほうがよろしいでしょうか?(平成24年12月5日)

A8
 
鼻水は粘膜を保護したり、ばい菌を流すために出てきます。
もともと必要で出てくるものですし、かぜでなくても出ることがあります。
赤ちゃんのお鼻の粘膜は敏感で、気温差があると粘膜の保護のためジュワとすることがあります。
止めてしまうより、出てくるものをうまく取ってあげるほうが大切です。
元気がよくて、透明な鼻水だけが出ている場合は、必ずしも受診の必要はありません。
 
鼻水のため不機嫌であったり、眠れない場合は、かかりつけ医に相談してみてください。
また、中耳炎を起こしやすいお子さんは、早めの受診をおすすめします。
ドロドロした黄色や、緑色の汚い鼻水が出ているときも、鼻をかんで汚いものを出すことが基本です。
しかし、汚い鼻水は細菌が繁殖している状態ですので、うまくかめずに長びくようでしたら、受診を考えます。

Q9 鼻水を家で親がすってやる時、気をつけなきゃいけないこと。(強さ、角度など)
また、病院でみてもらう時には小児科?耳鼻科?(平成24年12月5日)

A9
 
あまり強く吸い込むと、陰圧で耳に影響が出ます。
鼻の出口付近にたまったものだけ、チュと吸い出します。
しつこく吸うといやがるので、1回で全部吸い出そうとせず、吸う時間は短くし、回数で対応します。
奥深いところの鼻水は無理に吸わず、出口まで下りてくるのを待ちます。
奥にたまったままで、なかなか降りてこない場合は、受診して吸ってもらいます。
小児科でも可能ですが、耳鼻科さんが得意な仕事です。

Q10 切り傷ができたとき、洗って放置でよいか。
バンソウコウなどつけた方がよい?(平成24年12月5日)

A10
 
傷の処置に関しては、近年考え方が変化しているようです。
傷口を刺激するような消毒液は避ける傾向にあり、流水で十分に洗い流す方がすすめられています。
浸出液には、傷口を早く治す働きがあるため、清潔で、湿潤した状態を保ちます。
このような考え方に基づいたバンソウコウが市販でも出ているようです。
薬局さんに相談してみて下さい。

Q11 頭皮がカサついてフケが出ている。
ただの季節性のものかどうか見抜く方法は?
何か対応は必要。(本人はかゆがっていない)(平成24年12月5日)

A11
 
乾燥肌のケース、湿疹、脂漏性湿疹などでカサつくことがあります。
洗髪後にシャンプーのすすぎが不十分で残る場合。
入浴後、良く頭を乾かさないためにむれてできる場合も考えられます。
見抜き方は難しそうですが、皮膚科が専門になります。
痒がる場合が治療の対象となります。
ローションタイプの薬もあります。

Q12  哺乳びんを全然受けつけてくれません。
ストローで飲ませたいのですが、どの様にすれば飲んでくれるようになりますか?(平成24年12月5日)
ストローはまだ難しいかもしれませんし、細いため危険を伴います。
ニップルの硬さや、穴の大きさを変えてみる。
マグマグを試す。(寝っ転がって一人で持たせておくと、誤飲する場合があるので、親の見ているところで)

Q13  離乳食をぜんぜん食べなくて、ベロッと出してしまいます。
大丈夫でしょうか?6カ月半です。6カ月からスタートしていますが…。(平成24年12月5日)

A12・13
 
5カ月から7か月くらいまでは、離乳食は栄養の中心ではありません。
練習期間と考え、あわてませんように。
離乳食や固形物はいつかは食べるようになります。
食事をとらない子はまずいないでしょうから、あわてず、あせらず。

Q14 離乳食を始めてから、以前のように、毎日便が出なくなりました。
1~2日に1度は出るのですが、とてもくさいおならが何度も出たり、
おならが出る前はお腹が痛いのか「うーん、うーん」といきんでいることがあります。
こういった様子は普通なのでしょうか。
離乳食を進める際の、便秘対策を教えてほしいです。
また、綿棒を使っての浣腸があると聞いたのですが、やり方と、いつするのかそのタイミング等を知りたいです。
(平成24年12月5日)

A14
 
母乳やミルクだけの時には便はゆるめで回数も多いのが一般的です。
離乳食が進み、水分を取る量が少なくなると、便は固めとなり、回数も少なくなります。
3日から4日の間に自力で自然に出る場合は、問題ありません。
食べ物の種類などで硬さや色、においが変わりますが、問題ではありません。
排便時にいきむことがあるのは大人も同じです。
ただ、赤ちゃんは腹筋が発達していないので、硬い便を出すのは苦手です。
硬くなって出にくくなる前に、水分を与えたり、果物、果汁、野菜類などで対応して行きます。
 
綿棒浣腸
綿棒にオリーブ油をつけ滑りをよくする。
細いものは使わない。刺さりそうで危険。
入れる深さは綿部分の2倍くらいが目安。
肛門を広げるかのようにして、ゆっくりぐるぐる回します。
すぐに抜かず、肛門がピクピク反応するまで、1分から2分続けます。
いやがりますし、動かれると危険ですので、固定役の人が重要になります。
お父さんと協力するなどして、固定する人が両足が動かぬようガッチリおさえることが大切です。
タイミングは食後しばらくして、お腹が動きやすくなる時間帯が良いのですが、夜、お父さんと落ち着いてやる方が良いかもしれません。

Q15 おしゃぶりを寝かしつけの際に使用していますが、やめたほうが良いですか?(平成24年12月5日)

A15
 
精神の安定にもつながり、やめさせにくいことが多いようです。
いつかは卒業するのですが、歯並びを悪くすることもあるため、寝入ったら外せないか試してみて下さい。
おしゃぶりに関する考え方や対策は、小児を対象としている歯医者さんが良く知っているかもしれません。

2014/12/5
子供の病気Q&A

北子育て世代包括支援センター赤ちゃん学級