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赤ちゃん学級Q&A

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赤ちゃん学級Q&A(和光市保健センター)

その10 平成20年7月2日編

Q1 水ぼうそうはつぶさないほうがいいですか?
つぶれた場合とびひしますか?
つぶれた場合どのように対応したらいいですか?

A1
 
水ぼうそうは水疱がつぶれることでまわりに増えてゆくので、つぶさないでください。
水疱を乾燥させ、かさぶたにする軟膏を処方してもらいます。
つぶれると他の細菌の進入を許し、とびひになることがあります。
程度により、水ぼうそうの治療とは別に、抗生剤治療が必要になるので、かかりつけの先生に相談します。

Q2 夏場おふろの回数はどのくらい?
シャワーだけでもよいですか?
あせも予防はどのようにしたらいいですか?

A2
 
夏場おふろに何度も入るのは疲れますので、シャワーで汗を流す程度で十分かと思われます。
石鹸で何度もごしごし洗うのは、肌の油分が落ち、バリヤー機能を破壊しますので注意します。
あせもは汗が残って肌を刺激したり、ばい菌が繁殖した結果起こります。
予防は清潔が基本になりますが、赤ちゃんの肌はデリケートなのでしばしば軟膏治療が必要となります。
かかりつけの先生に相談し、指導を受けます。
あせも用のパウダーは予防に使いますが、症状が強いときは治療用の軟膏がお勧めです。
最近の夏の暑さは厳しいので、冷房を上手に使うことも大切です。

Q3  子供の体温調節は何を目安にすればいいですか?
特に寝ている時など暑いのか寒いのかよくわからないのですが・・・。
鼻水がよく出ているのは夜寒いからなのですか?

A3
 
汗ばんでいないか?手足が冷たくなっていないか?で判断します。
家庭環境は各家で異なりますが、基本的にはお母さんが快適か、不快かで判断しても、大間違いはないでしょう。
鼻水はカゼでなくても出てきます。
赤ちゃんの鼻の粘膜は敏感なため、温度によりジュワッと出ることがありますが、元気ならふいて様子を見ます。

Q4 鼻水が3週間出ていて、おっぱいを飲んでいる時も苦しそうにズーズーして
寝ている時も鼻がつまっているせいでノドがつまってせきをして起きてしまいます。病院に行った方がいいですか?

A4
 
耳鼻科の受診をお勧めします。
鼻水は必要で出てくることもあり、水っぽい鼻は元気なら、かんだり拭いたりで十分です。
しかしながら、本人が鼻で困っており、長期に渡り改善がない場合は、治療をお勧めします。

Q5 蚊に刺されたら、病院に行った方が良いのですか?

A5
 
蚊に刺されても基本的には病院を受診しません。
虫に刺されるとひどく腫れ上がる子、水疱を作ったり、かきこわしてジュクジュクしてしまう場合は別です。
かかりつけで適切な軟膏の処方を受けます。
日本脳炎に関して。
ブタ⇒蚊⇒人へとウイルスが運ばれて起こる病気です。
現在、国がワクチン接種を積極的に進めていませんが、東日本のブタはウイルスの保有率が低いとされています。
また、1回刺されたからすぐ発症するというものでもありません。

Q6 夜中に授乳以外でグズグズします。
何か良い対処方法はありますか?

A6
 
生後6ヶ月から1歳までの時期は、夜鳴きのピークにあたります。
どの家庭でも、多かれ少なかれ夜鳴きには悩まされます。
お昼寝を最小限にする、昼によく運動させる、夜、泣き止まないと気分転換に散歩やドライブに出かける。
育児書に書かれている対策はいくつかあるようですが、思いどうりにならないのが現実です。
お母さんが一番つらいのですが、一時的なもので、一生続くわけではないと思うしかありません。
夜泣かれると必死になだめるわけですが、赤ちゃんはしたたかで、泣けばお母さんが相手をしてくれるとわかっています。
赤ちゃんのご機嫌ばかりとって、振り回されているご家族が多いようですが、それがいくつになっても続きます。
赤ちゃんの頃から、少し放っておくことも大切なような気がします。
赤ちゃんをよく観察し、調子が悪くて泣いているのか、あまえて泣いているのかを区別して対応をするのも親の力量です。

Q7 今回は、病院を利用する時の基本的なお話をしてみました
病院の種類と役割、上手な利用の仕方などは、一般に教えてもらう機会がありません。
そのため、患者側にとっては無駄な受診が生じ、医療機関としては仕事が大変になり、トラブルのもとになっているようです。
そこで赤ちゃん学級の場を借り、病院や医療に関する基本的なお話をすることにしました。

A7
 
脂漏性湿疹かと思われます。
赤ちゃんにはポピュラーな湿疹で、心配な病気ではありません。
赤ちゃんは新陳代謝が活発で、頭皮に脂分がたまりやすいだけです。
入浴前にベビーオイルやオリーブオイルを塗り、しんなりしたところでこすり落とします。
入浴して頭を洗い、入浴後に湿疹の軟膏を塗っておきます。
あまり強くこすると、皮がむけて傷になりますので、無理しないで下さい。
湿疹の程度にもよりますが、3日から7日かけて少しずつ取ります。

Q8 入浴時、耳栓などはしていませんが、耳に水が入らないよう何か工夫した方がいいでしょうか。水が入って中耳炎や炎症になる可能性などありますか。

A8
 
耳栓は不要です。
入浴後に綿棒でできる範囲だけ、お掃除してあげれば十分です。
中耳炎はかぜなどの際に、のどや鼻の奥で繁殖したばい菌が、耳管という管を伝って鼓膜の内側に入っておこすものです。
すなわち、外からではなく内側から起こる病気です。
外耳道炎は、耳の穴の入り口から鼓膜までの皮膚に湿疹が悪化してできます。
入浴後のお掃除など、清潔が大切です。
綿棒に色が付いたり、においが強い場合は治療します。

Q9 冬でも家の中でははだしで大丈夫と言われたのですが、くつ下をはかせなくて良いのでしょうか?

A9
 
①病院の種類と役割
 
病院は役割に応じて大きく2つに分類されます。
 1 診療所やクリニックのいわゆるかかりつけ医
 2 総合病院や大学病院、小児専門病院
診療所やクリニックでは、かぜなどの日常的な病気を中心にみますが、もう一つの大切な役割は、重症疾患を区別して総合病院、大学病院に紹介することです。
かかりつけ医は、熱の出始めやかぜなどを診療するプロです。
基本的に重症を見るわけではないので、夜遅くまで診療はしません。
お昼休みは診療しませんし、予防接種の専用の時間帯などがあり、突然行っても診てもらえないことがあります。
総合病院や大学病院、小児専門病院では、紹介された重症患者さんの診断、治療を行います。
24時間体制で、専門性の高い疾患を中心に、高度な医療を行います。
夜間には当直医がいますが、本来の役割は、入院患者と重症な救急患者の診療です。
重症患者で忙しいため、熱やかぜなどで受診をしても期待したほどの医療は受けられません。
お薬は1日分、翌日にかかりつけを受診するよう言われます。
夜間の発熱で救急病院を受診する子供のうち、およそ9割は一晩様子を見て、翌日にかかりつけ医を受診しても十分間に合うと言われています。
今日お話したように、熱だけで緊急のケースはまれですから、病院を上手に使分けて下さい。
(⇒和光市保健センター赤ちゃん学級講義資料参照)
近年、小児科医や夜間救急が少なくて問題になっていますが、今ある病院や診療所を上手に利用するだけで、多くの問題が解決します。
 
②救急車の利用方法について

近年では、救急車の半数が軽症患者で出動するため、重症患者への対応が遅れ、死亡するケースも出ています。
救急車を呼ぶのは命の危険があるときです
    ひきつけが5分以上続く
    呼吸困難で顔色が悪い(誤飲・重症喘息発作など)
    出血が止まらない
    頭を強く打って意識の様子がおかしい
    お風呂でおぼれる
救急車は不要と思われるケース
    発熱(熱が40度出ても、熱以外に重い症状がない場合)
    ひきつけたが、2~3分で止まり、意識がもどっている場合
    吐くまでが辛そうだったが、吐いた後すっきりしている場合
    なだめると我慢できるおなかの痛みや頭痛
    中耳炎の耳の痛み
#8000の電話相談もうまく利用してください

2009/7/2
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